「呼吸位(こきゅうい)」まで診ます

横浜入れ歯相談センターの「KGKデンチャー」は、寝ている間の呼吸(呼吸位)の事まで考えています。
「寝ている間に病気が起きる」と話す、柿山先生の話を聞いてみましょう。

「寝ている間の呼吸」まで考えたKGKデンチャー 柿山院長プチインタビュー

今までは、総入れ歯は「外して寝ましょう」といわれていました。
呼吸位の考えが出てきてからは、ベロの置く位置を作るため入れ歯を入れて寝ます。

入れ歯がベロの居場所を作るんですか?

はい。
前の方にベロを置きやすくするため、上アゴのアーチを広くして置いたほうがいい。
歯の高さは「スピーの湾曲(噛み合わせが安定しやすい、前歯から奥歯までの理想的なカーブ)」が大事で、それを再現します。
普通の入れ歯は歯の高さが平坦なんですね、高さが全部同じように作るんです。
同じだと下のアゴが動いた時にどうしてもまっすぐ行かない。
この近藤義歯の入れ歯(KGKデンチャー)のいいところは、「スピーの湾曲」が付いているところです。
寝ているときに「呼吸位」にいきやすいんですね。
これがすごく歯医者としてはありがたいですね。
寝ている間に病気は起こります。
呼吸がうまく出来ていないと、脳に酸素が行かなくて、脳血管障害になります。
「呼吸を考えた入れ歯」です。

KGKデンチャーは、寝ている間の呼吸をよくするための入れ歯、なんですね。

ベロがノドの方に落ちると、「無呼吸症候群」になりやすいんです。
そうすると、酸素が脳にいかないので脳血管障害になりやすい。
ここ(下記画像参照)の空洞があれば、前の方にベロが行きやすい、そのように設計してあります。
そこがすごくいいなと思います。

噛み合わせが適正だと、こんなに空洞があるんですね。
というかこのアングル、なかなか見れないですね。

高さだけでなく、横の幅も広くないと、ベロが前方に来れない=ベロが後ろにいきやすくなります。
噛み合わせの高さは、咬合口径(こうごうこうけい)といいますが、高さがないとクシャっとなってスペースがなくなります。
そのスペースを「デンチャースペース(失った歯と歯の土手がやせて出来たスペースで、入れ歯で補われるべきスペース)」というんですけれど、頬っぺた側にもちゃんとないと入れ歯が外れやすくなります。
ベロが落ち着くようにアーチフォームを作って、噛み合わせもスムースに呼吸の位置に移動できる噛み合わせにしたい。

味の分かる入れ歯=フルバランスオクルージョンの付与されている「KGKデンチャー」ならでは

呼吸の事まで考えてある入れ歯、なんですね。

そうですね。
先ほどのノドの方から見た噛み合わせを見ることはないですが、ここが大事です。
ここで「噛み合わせ」がよく見える、後ろから診ないとだめです。
ここで噛むと、いわゆる肉汁がジュクジュクと出る、味が分かる、おいしさが分かる入れ歯になります。
KGKデンチャーに「フルバランスオクルージョン」が付与されているから、なんです。
肉汁が出てきた時に一番おいしさを感じられる、それが再現できる入れ歯なんです。

KGKデンチャーを「味がする入れ歯だ」と仰っていた患者さんがいて、どういうことなのかと思っていましたが、点が線になりました。

スペースを作るだけでなくて、ベロ自体の力も大事です
だんだん年齢とともにベロの力が弱くなってきます。
若い時に歯並びがキレイでも、ベロが弱くなると歯並びがガタガタになっちゃうんです。
歯列弓(しれつきゅう:下記画像参照)が狭くなるので、歯が重なるように(ガタガタの歯並び)なります。
「若い時は歯並びがキレイだったけど、ガタガタになってきた」という心当たりがある人もいると思います。

確かに私の母もそうです・・。

ベロの力が弱いから、体操をちゃんとして機能を回復します。
入れ歯を入れた後にプラス、ベロの力を強くしないと飲み込めない。
飲み込む力=ベロの力なので、ベロと鍛え直さないといけない。

入れ歯を作って終わりじゃないんですね。

作った終わりだと「廃用症候群(はいようしょうこうぐん)※」といってベロが委縮してしまいます。
作ったら同時に「あいうべ体操」でベロを鍛えていかないといけない。

(※:歯科での「廃用症候群」の症状は、ベロや咀嚼嚥下の筋肉や萎縮、味覚の低下、表情筋の萎縮、ドライマウス、口が開けづらくなる、アゴの骨の萎縮などがあげられます)

(入れ歯を)作ったところがスタート、ですね。

リハビリするようなイメージで鍛えていかないと、今度は飲み込めなくなっちゃう。
誤嚥性肺炎になって・・・肺炎で亡くなる方は多いですからね。

ベロの力を鍛えるというところまで、白楽駅前歯科に来ると診てもらえる、ということですね。

(突っ込み気味に)そうですね、そのサポートをします。
目標は「ピンコロ」です、そこを目指しています。

作って終わりじゃない、ただ入れ歯のメンテナンスに来るだけじゃない、というのは、他院にはないところですね!

目標は「ピンコロ」、呼吸をしっかりする、睡眠の質をよくする、それが結構大事です。

健康になるための入れ歯、ですね。

そうですね。
睡眠の質が良くなって、ベロも動きやすくなる、プラス、口の周りの筋肉が落ちてくるので「あいうべ体操」のサポートもする。

先生は近藤義歯に出会う前から、ベロの動きを勉強されていたんですか?

ずっと咬合(こうごう:噛み合わせ)を勉強していたんです。
だけど、咬合を確立しても(かぶせ物が)壊れちゃうんですよ。
「何でかなぁ、ストレスだけの歯ぎしりだけで、何でこんなに壊れるんだろう?」と思ったら、問題は寝ている時に起きていた。
こんな力が掛かるということは、生きるか死ぬかの時に息をしたくて、アゴを動かして息が出来る位置に持っていこうとする力だろうと。
寝ている時のベロの動きが、「呼吸位」にいこうとする動きだったんですね。
それが分かってから、呼吸位を大事にしようと。

生存本能、ですね。

それしか考えられない。
患者さんは「歯ぎしりしていない」というんですが、無呼吸症候群のチェックが出来るアプリ(有料)があり、それでチェックすると分かります。
それが動かぬ証拠です。
かぶせ物が割れることも困りますが、もっと困るのは「自分の呼吸の危機が、寝ている間に起きている」ということ。
普通、歯と歯は接触していないですから。

え?歯って接触していなんですか?

はい。
食べているときに接触しても、1日15分くらいです。
割れるくらいの力では、ないです。
咬合はちゃんと作ったつもり・・・「スピーの湾曲」を作ったけど、割れる。
相当力が掛かってないと・・・じゃあ、どういう時に力が掛かっているかというと「呼吸が出来ていない」、苦しいからかぶせ物が割れるくらいの力になるんです。

歯科は歯の事しか見ないと思っていますが、先生は違うんですね。

近いうちに、当院のサイトで呼吸の事を掲載しようと思っています。乞うご期待ください。